◆旧浦賀道_瀬ケ崎-逸見2020年09月18日

2020年9月4日(金)晴れ

 5月11日に、能見台から瀬ケ崎までの区間を歩いたが、

それに続いて、瀬ケ崎から逸見(へみ)に至るまでの区間

を本日歩いた。

  

今回のルートの中には、経路が不明確な場所が2か所あり、

ちょっと途中で迷ったこともあったが、何とか踏破できた。


 (1)瀬ケ崎の交差点【9:31】

前回の終了地点である瀬ケ崎の交差点を9:31に出発。

ちなみにここは旧道が国道16号線と合流する地点。

(2)横須賀市との市境【9:35】

数分歩くと横須賀市に入る。

(3)傍示堂(ほうじどう)の石塔群【9:36】

昔、このあたりは天神山脈が東西に連なった険しい場所で、

その尾根道の峠を南北に貫くのが「浦賀道」だった。

  

傍示(榜示)とは杭や石などで境界を示すことで、

ここは、浦郷村(現在の追浜)と六浦荘村(金沢区)の

村境いであり、さらに相模・武蔵の国境でもあった。

  

このため、隣村から悪人や病気が入らぬよう、道祖神と

しての村の守り神として、さらに旅人の安全祈願などで、

古くから五輪塔・地蔵・庚申塔が祀られていたそうだ。

  

ちなみに、ここの五輪塔は鎌倉・室町時代のもので、

四面に梵字が彫られているかなり貴重なものだそうだ。




(4)雷神社(いかづちじんじゃ)【9:39】

正式には「いかづちじんじゃ」とされているが「かみなり

じんじゃ」の呼び方が地元では普通とのこと。

創建は承平元年(931)というからかなり古い。

 

祭られているのは、火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)

で、その名の通り雷神。

雷の猛威に対する畏れや稲妻と共にもたらされる雨の恵み

対する、農耕民族であった古代日本人の信仰から生まれ

た神らしい。

  

ネット情報によると、社名をもじった独自のカクテル

「雷ジンジャー」が、2013年より周辺の飲食店で提供され

ているらしい。(未確認です。)


(5)雷神社旧跡【9:46】

雷神社の旧地で、落雷を受けたという神木のビャクシンが

立ち枯れたまま残っている場所。


街道の風景。静かな住宅街。

(6)良心寺とその門の傍の庚申塔【9:54】

庚申塔には、寛文12年(1672年)に作られたと

彫られてある。



(7)首斬観音(くびきりかんのん)【9:57】

天保年間(1830年~1843年)のころ、全国的に干ばつや

冷害が続いて飢饉が発生し、浦郷村(追浜)でも犯罪が

横行。捕らえられた犯罪者は、この近くの浦郷陣屋で

裁かれて処刑されたそうだ。

(ちなみに、天保8年(1837年)には、天保の飢饉で

苦しむ人々を救おうと、大塩平八郎の乱が起きている。)

  

大正末期に現在の国道16号線の工事の際、頭がい骨

だけが十数個発見され、地元住民が供養碑として石塔を

建てて供養した。

  

下写真中央の首斬観音と彫られた石塔は、昭和三年に

建立されたものだが、左右の石造の銘文には天時天保の

造立とあり、江戸時代からあったものらしい。


街道風景。

線路沿いはかなり細い道になる。

(8)登り口【10:07】

旧浦賀道は今の浦郷隧道(トンネル)の上を通っている

ので、その道を探して、隧道の手前にあった下記の写真の

階段を上ってみたのだが、すぐに行き止まり。

あきらめて下に降りて、隧道の中を通ることにした。

(9)街道風景【10:19】

(10)街道風景【10:29】

京急の線路の脇を進むと住宅街に入り、そこをさらに

進んでいくと、細い階段の道になる。

(11)池の谷戸公園【10:43】

前項のような坂道を登りきると、閑静な住宅街に出る。

この地域一帯を池の谷戸という。

 

ちなみに、谷戸(やと)とは、丘陵地が浸食されて形成

された谷状の地形。

谷(や、やと)・谷津(やつ)・谷地、萢(やち)・

谷那(やな)などとも呼ばれ、主に東日本(関東地方・

東北地方)の丘陵地で多く見られるとのこと。

  

池の谷戸は、大正時代から奥にテニスコートがあったり、

当時の先端をいく職業の写真館や食料・雑貨・米酒・塩

・味噌、郵便局を代行して赤ポストを置いて切手・ハガキ

も販売した商店などもあり、田浦でも進んだ地域であった

ようだ。

  

その中にあったかなり大きな公園が「池の谷戸公園」。

ここで少し休憩。

池の谷戸は宅地開発が進んで整地されているため、旧街

道が残っていない。

とりあえず、田浦山盛福寺を目指して、ジグザグに進む。

事前に調べたところでは、田浦山盛福寺の脇から、田浦山

隧道の出口に出る道があるはずなのだが、それがなかなか

見つけられなかった。

  

そのうちに、次の写真の「三浦アルプス登山口」が出て

きたので、この登山道の途中から本来の街道に出られるか

もしれないと思って、一旦ここを登ったのだが・・・

結論からいうと、この道はまったく旧浦賀道とは無関係。

大幅な回り道をしてしまった。

(通った尾根道は、かなり背の高い雑草が生い茂っていて、

けっこう進むのが大変だっただけに、非常に残念。)

    

(12)三浦アルプス登山口の表示【10:49】

 階段はここに書かれてあるように、全部で234段。

途中の見晴らしは、かなりよかっただけに・・・。

気を取り直して下山して登山口まで戻り、改めて周囲を

探すと、盛福寺の駐車場の奥に、道路からは見づらいが、

何やら道があるのに気付いた。私道のようだ。

  

(13)私道入口【11:11】

この道を進むと、すぐに田浦隧道の入口の横に出られた。

  

(14)田浦隧道入口【11:14】

(15)盛福寺山門【11:16】

(16)盛福寺石仏群【11:17】

六地蔵と石仏が46体もならび、お花やお菓子が供えら

れている。

その横には、貞享4年(1687)の庚申供養塔がある。

(17)旧海軍の標柱【11:20】

盛福寺の前を通る道は、横須賀水道道(すいどうみち)

である。これは、旧海軍が1918年に敷設したもので、

中津川の水を取水して逸見(へみ)浄水場まで流す給水

配管敷設道路。

軍艦の製造が盛んになると、走水からの水道だけでは不足

したために作られた。

それを示す標柱が道沿いにいくつも見られる。

(18)馬頭観音石仏群【11:27】

(19)御嶽稲荷神社【11:32】

稲荷神社は日本各地に存在しており、分霊された神社が

全国に約3万社存在するそうで、これは、次点である

八幡神社の15000社を大きく上回る。

ということで、特に特別ではないのだが、この場所で

「御嶽」と付いているのはなぜなのか、ちょっと気に

なったので後日調べたが、今のところ不明。

(20)庚申塔石仏群【11:32】


(21)長善寺【11:38】

(22)街道風景【11:43】

(23)街道風景【11:47】

(24)十三峠道標【11:47】

(25)開拓記念碑【12:06】

十三峠開拓農業協同組合により昭和32年に建てられた。

戦後の食糧不足の対策として、自作農創設特別措置事業法

が公布され、農地開拓の一環として県の指導で開拓事業が

行われた時の記念碑。

こんな山奥まで農地開拓が行われたのは意外だった。

(26)街道風景【12:12】

(27)塚山公園案内図【12:13】

駐車場の奥にあったコンテナーのような防災収納庫の壁に

掲げられていた。


この上が「十三峠公園」のはずだが、周囲には何の標識

もない。

  

ここ十三峠は、浦賀道で最大の難所と言われていたそうだ。

確かに浦賀道の今まで通ってきた山道より標高は一段高い

印象はある。

今は車も通れる舗装路だが、昔はもっと狭い山道だったに

違いない。

  

十三峠の名の由来には、保土ヶ谷より13番目の峠という

説や、峠に祀られた十三仏(どこにある?)にちなむと

いう説などがあるそうだ。

仏教での十三回忌や十三詣りという言葉からは、何らか

の宗教的な背景か意図があったようにも思えるのだが?

 

(28)道標【12:15】

(29)道標【12:18】

(30)三浦按針夫妻墓【12:21】

(31)塚山公園【12:24】

(32)道標【12:33】

(33)一般道への分岐点【12:43】

写真の階段を下りてきた。

(34)西逸見吉倉隧道【12:44】

横須賀市は市内5カ所に防災トンネルを整備している。

土砂崩れなどの災害時に谷戸地域の孤立を防ぐため。

その一つで、1985年に完成。

川沿いの街道風景

(35)鹿島神社【12:52】

(36)逸見駅への分岐点【12:53】

今回は予定通りここまでで終了とした。

休憩を含めた歩行時間は、3時間42分だった。

但し、途中で間違えて、三浦アルプス登山口からの山道

を歩き回った時間が21分あるので、それを引くと、

実質3時間21分かかったことになる。

 

  

途中で見つけたマンホールの蓋の画像を以下に掲載する。

  

横須賀市

市の木・オオシマザクラ(葉も)に囲まれて中央に市章。

横須賀市

前項と同じオオシマザクラと中央に市章だが、デザインが

異なる。

横須賀市

黄色地に水色の横須賀上下水道イメージキャラクター

「アクアン」と赤いはしご車。

「アクアン」は、横須賀水道90周年記念事業の一環と

して作成され、横須賀の水を守る妖精をイメージして

いるという。

以上

 

 

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